ダイビング救急処置
1900免許,どういった救急処置をするにしても最も重要なことは、速やかに、しかも正確に状況を判断することです。速やかに、正確な状況の判断に基づき正しい処置をするしかないかは、生死にかかわる問題です。生死にかかわる問題のため、まず次の点に注意することです。呼吸はしているか。もし呼吸が止まっていれば、大出血の処置を要する場合は別として、人工呼吸が絶対的に優先します。出血があるか。血液を急激に失うと、ごく短時間に命を失いますから直ちに処置すべきです。それほどひどい出血でなくとも、比較的短時間のうちショックを起こしたり、死に至ったりすることがあります。出血を見つけたら直ちに止血しなければいけません。
事故発生時の処置
自ら救助可能な場合には、直ちに事故者を救出し、適切な応急処置を施した後、速やかに専門医療機関に搬送します。救助活動の場合、事故者以外の他の参加者を速やかにエキジットさせます。参加者が潮流に流されたり、行方不明になった場合には、他の参加者を速やかにエキジットさせ、公的救助機関をはじめとする陸上関係者に連絡体制により連絡した後、スタッフとともに、可能な範囲で自ら捜索を行います。
事故発生時の連絡体制と事故発生時の処置
事故発生の際の捜索救助活動を迅速かつ的確に行うため、ダイビング・サービス提供者は、予め救助機関、医療機関などの関係先との連絡態勢を設定し、事故発生時には本体制により緊急連絡を行い、適切な捜索救助活動が行われるよう措置することが必要です。事故が発生した場合には、インストラクターまたはガイド・ダイバーは、応急処置をとる必要があります。なお、迅速かつ的確な救助・救急活動に資するため、予め最寄りの公的援助期間、専門医療機関、潜水ショップなどの連絡法及び電話番号を把握しておく必要があります。
緊急時のレスキュー能力
ダイビング・サービス提供者は小さなトラブルが大きなトラブルとなり事故の発生へとつながることから、参加者が次の状態に陥った場合には、適切に対処できるようにインストラクターまたはガイド・ダイバーに必要な能力を身につけさせておく必要があります。
足がつった場合、水を吸ってむせた場合、エアー切れになった場合、突然めまいになった場合、息切れをした場合、気分が悪くなった場合、海草などにより体が拘束された場合、有害、有毒生物に出会った場合。なお、インストラクターまたはガイド・ダイバーは、参加者に水面でのトラブルが発生した場合には、まず、トラブルが発生した参加者の浮力を確保させ、深呼吸により気持ちを落ち着かせ、また、海底でのトラブルが発生した場合は、急に浮上させず海底にとどまらせ、呼吸を整えさせるなどして、参加者の事故防止を図るように留意しておくことが必要です。
パニックの抑止
水中でパニックになることは、非常に危険であり、トラブルの発生につながる可能性が高いことから、インストラクターまたはガイド・ダイバーは、次の事項を考慮して参加者のパニックを未然に防ぐ工夫が必要です。参加者の体力、技能、経験及び潜水環境などに応じたダイビングの実施。バディ・システムの励行。予想される危険(泥巻上げによる視界不良、海草や狭所における身体拘束、エアー切れ、過呼吸状態など)を予め教えておくこと。インストラクターまたはガイド・ダイバーは、受講生または一般台場にストレスやパニックの兆候が見受けられる場合には、ダイビングは中止させるべきです。
トラブルの対処に具体例
インストラクター(またはガイド・ダイバー)1名と参加者のみの場合には、グループ全体の状況を把握しながら全員が浮上し、状況に応じてエキジットします。インストラクター(またはガイド・ダイバー)と参加者の他にアシスタント・インストラクターのようなスタッフがいる場合には、インストラクターがグループ船体をコントロールし、スタッフが各々の問題に対処します。ただし、スタッフが一部の参加者を引率して浮上する場合には、インストラクターにスタッフが一部の参加者を引率して浮上する旨を伝えてから浮上を開始します。一部の参加者がグループからはぐれてしまった場合には、一分位その場にとどまり周囲を確認します。はぐれた参加者を発見できない場合には、参加者全員を浮上、エキジットさせた後、インストラクター及びスタッフにより捜索を開始します。
安全対策の実施体制の確立
ダイビング・サービス提供者は、一般ダイバーの安全確保のために、安全管理対策や応急救助態勢を適切に講じておく必要があります。一般ダイバーの事故の防止から事故が発生した時の救助活動までの安全対策を間違いなく、実施するには、安全管理対策や応急救助態勢に関する知識や技術を有するものを確保することが重要となります。経営するダイビング・ショップの発展には、安全サービスの提供にも目を向ける必要があるということです。既に、ダイビング・ショップなどにおいて安全対策の仕事を行う高度な知識・経験を有するものの資格認定が、財団法人沿岸レジャー安全センターにおいて実施されています。経営者の方は、経営するショップなどの安全対策の仕事を資格所得者に行わせるよう速やかに措置することが望まれています。
ダイビング・サービス提供者の安全対策
安全管理は具体的にどのように行えば良いでしょうか。応急救助態勢として何をしておけばよいでしょうか。安全管理と応急救助態勢について、昭和63年8月、海上保安庁亜kら「ダイビング・サービス提供者に係る安全対策」が発行され、指導が行われていますので、「ダイビング・サービス提供者に係る安全対策」の内容に基づいて、ダイビング・サービス提供者に求められる安全管理や応急救助態勢について述べることとします。安全管理対策については、大きく、ダイビングを行う前の安全確認や準備、ダイビング中の安全対策、ダイビング終了後の確認の他、ボート・ダイビングの注意事項、さらに一般ダイバーに対する安全に関する情報の提供に分類されます。応急救助態勢については、事故発生時の連絡体制の確立とともに、応急処置の実施が求められます、
海上安全船員教育審議会の答申
ダイビング・サービス提供者は、一般ダイバーに対して潜水器材の貸し出し、スクール、ファン・ダイビング、体験ダイビングなどでサービスを提供しているので、潜水器材の貸し出し、スクール、ファン・ダイビング、体験ダイビングの活動の態様に応じて、貸出しを行う潜水器材の保守・管理、潜水中の事故防止対策などの安全管理対策を行って、一般ダイバーの安全を確保します。一般ダイバーの安全を確保するために、インストラクターの技能レベルが一定水準以上確保されていることを確認するとともに、ダイビングの活動形態に応じ、潜水器材の管理、潜水中の事故防止などの一般ダイバーの安全確保に関する業務を的確に実施できる高度な技能、経験を有するものを自主的に確保し、ダイビング・サービス提供の安全管理に当たらせる必要があるとされています。
一般ダイバーの潜水場所などの潜水状況を正確に把握できる措置をとるとともに、事故の発生に備えて救急用具を整備し、救急用具の取扱いに習熟した要員の配置を行うことが求められています。さらに、救助期間、医療機関などとの連絡体制を確立するなど応急救助体制を整備することも必要なものとされています。海上安全船員教育審議会の答申においては、ダイビング・サービス提供者は、提供するサービスの内容に応じた安全管理を実施するとともに、事故の発生に備えて応急救助態勢を整えておくことが必要なものと指摘されています。
レジャー・スキューバ・ダイビングの安全管理
ダイビング・ショップは、潜水器材の販売、レンタルをはじめ、ダイビング・スクール、ダイビング・ツアーなどレジャー・スキューバ・ダイビングについての幅広いサービスを提供しています。レジャー・スキューバ・ダイビングについての幅広いサービス提供に当たっては、十分な安全管理を行わないと、場合によっては思わぬ事故を引き起こすことがあります。自己のない、安全なダイビング・サービスを提供するにはどのような管理を行うべきでしょうか。管理について、ひとつの目安となるものが、昭和63年12月に、運輸大臣の諮問機関である海上安全船員教育審議会の答申に盛り込まれています。今後、海上安全船員教育審議会の答申の方向で、運輸省や海上保安庁におけるレジャー・スキューバ・ダイビングの安全対策が進められるものと考えられます。
酸素供給について
減圧症や空気塞栓症といった、スキューバダイビング特有の潜水障害(いわゆる潜水病)には高濃度酸素の吸入が有効です。しかし、酸素は医薬品であり医療行為としての投与は、医師または医療従事者しか行うことができません。DANJAPANでは国内における医療行為に関する諸法規に抵触しない範囲において酸素の使用、酸素供給器材の取扱いに関して理解してもらうため講習を行っております。
過去の事故例から
過去に発生した事故の反省点を考えてみると、何らかの「無理」をしてダイビングを行ったケースが多くなっています。たとえば、気象予報・現場の海象を無視し、ダイビングをいった。多数のダイビング客に対してインストラクター、ガイドの数が不足していた。ダイビングボートの船長が船の運航とダイバーの見張りの両方を兼ねており、見張りが行き届かなかった。前日からの、寝不足、疲労、深酒にもかかわらずダイビングを行った。病気など体調が不調にもかかわらずダイビングを行った。バでぃーを組まずに単独でダイビングを行った。ダイバーの技量に見合わない、困難どの高いポイントでダイビングを行った。などの「無理」をした場合、無理が事故原因となる場合が少なくありません。
水中での人工呼吸法
人工呼吸は、できるだけ早急に行うほど蘇生率が高いため、遭難者を岸やボートに運ぶ途中においても実施する必要があります。
胴衣を膨らませておいて鼻をつまみ、首を支持する。
頭をのけぞらせて頬で鼻孔を閉じる。前腕でかかえる。
指でスノーケルの位置を決めておき唇で閉じ合わせ、さらに下顎をのけぞらせる。
タイヤチューブを首の下に敷いてのけぞらせる。
波乗り板を使用。ボートの使用。
人工呼吸法
呼吸の止まっている人には体の中の酸素が不足し、二酸化炭素がたまっているので最初は、胸のふくらみを見ながら静かに大きく連続して2回吹き込む。(800~1,200mlの息を1~1.5秒かけて2回連続して吹き込む。)以後は5秒に1回くらいの割合で繰り返します。頭部後屈による気道を確保したまま、額においた手の親指と人差し指で鼻をつまみます。救助者は、深く息を吸ったのち自分の口を大きく開けて患者の口の周りにかぶせ、患者の胸が軽く膨らむまで息を吹き込みます。口を離せば、自然に呼気が行われます。呼気が行われた時、自分の耳を患者の口に近づけておくと、出て行く呼気の流れや音を耳に感じ、患者の胸を見ると胸が沈んでいくことから人工呼吸が効果的に行われていることを確認できます。
呼吸停止
呼吸の止まった人には、心臓が止まる前に人工呼吸を開始しなければ、僅か数分後には脳の損傷が始まります。気道の確保の方法は、患者を平らな面に寝かせます(肩の下に支えるものを入れると有効)。意識のない日とは、そのままの大意でまず頭を後ろに曲げ、下顎を前に突き出した形をとらせます。自分で呼吸ができるようであれば、そのまま横向きにします。横向きの大意ではいの内容物が逆流してもひとりでに口の外に流れ出ます。呼吸がなければ人工呼吸のできる体位にして気道を確保し直します。起動の確保の方法は頭部後屈法と下顎挙上法とあります。頭部後屈法は一方の手で首を後ろから持ち上げ、反対の手で頭を後方に曲げると、のどの部分が開通し、口は自然に開きます。下顎挙上法は頭部後屈だけで気道が開通しなければ、下顎を前方に引き出します。
ショックの処置
血液循環の現象によって生じるものに外傷性ショックがあります。ショック症状に陥ると、全身のあらゆる臓器、組織の機能が低下します。全身のあらゆる臓器、組織の機能の低下の状況を避けるために、次のようにしてショックからの回復を行います。患者を横たえ、楽な姿勢で寝かせる。もし不快感や嘔吐があれば、口から吐物が出やすいように頭を側方に向けておく。両下肢は血液が心臓に戻れるように高く上げておく。必要に応じて毛布などで覆うなどして保温処置を施す。できれば患者の不調が軽いうちに、必要な応急処置を施す。
止血帯
手足の止血のために止血帯を用いますが、止血帯の使用に際しては十分な注意が必要です。使用法を誤って用いたり、長時間止血した状態で放置すると止血帯から下方の組織は壊死に陥ってしまいます。止血帯使用上の注意は、止血帯はゆっくり締め、止血できたら、止血できた以上きつく締めてはいけません。止血帯の幅は、5cm位のものを用います。傷の上方(心臓に近い方)3cm程の健康な皮膚を残した位置で締めます。止血帯刃一旦かけたら、原則として医師に解いてもらいます。
止血の方法
耳の前での止血は、耳のすぐ前に動脈を触れる部位があります。
鎖骨のくぼみの止血は、鎖骨のくぼみの下を動脈が走っています。
脇の下での止血は、脇の下の血管を圧迫します。
上腕での止血は、上腕中央内側の血管を圧迫します。
肘の内側のくぼみで止血は、肘の内側のくぼみによる血管を圧迫します。
指での止血は、指を両方から圧迫します。
そけい部での止血は、そけい部(股のつけ根)の中央部を圧迫します。
出血の処置
何よりも急を要するのは血液の損失を止めることです。血液の損失を止めるには次に挙げるような止血法がもっとも有効です。手足であれば、手足の部分を高く上げる。直接圧迫止血。傷口の上をガーゼやハンカチで直接強く抑えてしばらく圧迫する。傷口の上をガーゼやハンカチで直接強く抑えてしばらく圧迫する方法がもっとも基本的で確実な方法です。間接圧迫止血。傷口より上方で、動脈を圧迫して血液の流れを止めます。動脈を圧迫するブイは止血点と呼ばれ、手や指で圧迫します。
ショック状態の救急処置
ショックはどんな外傷からでも生じ得るもので、基の外傷が致命的でなくとも、死を招くことがあります。外傷が緊急を要する問題がなかったら、外傷をできるだけ丁寧に調べ、相手を必要以上に動かさないようにします。頭や首を不必要に動かすと、顎部に骨折などがあるときには、死を招いたり、永久的な麻痺を起こしたりする例もあります。周囲の様子から見てすぐに安全な場所に移す必要がなければ動かさないようにします。動かしても大条文まことが明らかな時や短歌か適当なものにのせて動かすことができる場合は別です。
最初の救急処置の重要性
どういう処置をするにしても最も重要なことは、速やかに、しかも性格に状況を判断することです。速やかに、正確な状況の判断に基づき正しい処置をするしかないかは、生死にかかわる問題です。生死にかかわる問題のため、まず次の点に注意することです。呼吸はしているか。もし呼吸が止まっていれば、大出血の処置を要する場合は別として、人工呼吸が絶対的に優先します。出血があるか。血液を急激に失うと、ごく短時間に命を失いますから直ちに処置すべきです。それほどひどい出血でなくとも、比較的短時間のうちショックを起こしたり、死に至ったりすることがあります。出血を見つけたら直ちに止血しなければいけません。
ヘリコプターの救助
ヘリコプターが上空に飛来すると救助員が降下し、身体の確保、救急措置、レスキュースリングの装置などを行うので、救助員の指示に従う。ヘリコプターが上空に飛来すると救助員が降下した際、救助員が降下したロープ、吊り上げ用ワイヤーが付近海面に浮遊しているので、むやみに手足をばたつかせたりせず、救助員の処置に任せる。レスキュースリングを、装着し、両手をしっかり組む。ヘリコプターへの釣り上げが開始されてから、機内へ揚収された後、ヘリコプターのクルー(乗員)が身体の確保を行ってくれるまでは、組んだ手は離してはならない。
救助されるとき
漂流などで救助を待っているとき、救助船艇・航空機を視認した場合には、自分の位置を救助者が発見できるように最大限の努力を払い、自分は必ず助かるという気力をいつまでも捨てないことが大事です。特に漂流時、ヘリコプターにより救助される際には、次のことに注意しなければいけません。ヘリコプターが上空に飛来すると猛烈な吹き降ろしの風(ダウンウォッシュ)が発生し、ダウンウォッシュをまともに受けると呼吸困難やパニックに陥りやすいのでヘリコプターに背を向けるか、顔を手で覆うかしてダウンウォッシュから身を守る態勢をとります。
サバイバル
潜水中、急潮流により押し流されるなどのアクシデントに遭難した場合には、救助を待つ間は当然の如くサバイバルが強いられるため、特に次のことに留意しなければなりません。水中で運動すればするほど、体熱が水に奪われ、低体温→意識混濁→溺死というケースに陥りやすくなります。体熱が水に奪われるため、次の方法により体力の維持に努める必要があります。海水に接するからだの表面積を最小限に抑える浮遊姿勢により体温の放出を少なくする。つかまるものがあればつかまるものにつかまり、無い場合は、最小限の運動で浮遊体制を保つようにする(仰向けの姿勢になって、手や足をゆっくり動かす)
めまい
ダイバーが深い深度に潜水すると、高圧空気により耳の三半規管が刺激され、一時的にめまいにも似た症状が現れ、水面の方向が判らなくなることがよくあります。めまいに似た症状や、水面の方向がわからなくなる症状に陥ったときは、まず、冷静になり、症状が落ち着き、もとの状態になるまで、動かない岩に掴まるなどして安全な姿勢で待ちます。通常、時間の経過とともにめまいに似た症状や、水面の方向がわからなくなる症状はなくなり、元の状態に戻ります。
めまい
ダイバーが深い深度に潜水すると、高圧空気により耳の三半規管が刺激され、一時的にめまいにも似た症状が現れ、水面の方向が判らなくなることがよくあります。めまいに似た症状や、水面の方向がわからなくなる症状に陥ったときは、まず、冷静になり、症状が落ち着き、もとの状態になるまで、動かない岩に掴まるなどして安全な姿勢で待ちます。通常、時間の経過とともにめまいに似た症状や、水面の方向がわからなくなる症状はなくなり、元の状態に戻ります。
窒素酔い
窒素酔いに対する耐性は、アルコールに対する個人差があるように、どのくらいの深度で発生するかについては個人差があります。通常は、40m前後で発生しますが、不安などの心理的負担があると、20m位でもかかることがあります。また、体調によっても症状が現れる水深が変化します。窒素酔いにかかると、次のように酒に酔ったときと似た症状が現れ、安全に対する認識が失われます。ひどいときには、自分がダイビングを行っている(海中にいる)ことすら忘れてしまうこともあります。窒素酔いの症状は、通常の判断ができなくなる。誤った感覚を覚える(上下などの平衡感覚)。単純なことでもできなくなる。ばかげた振る舞い又は不適当な行動を起こす。レジャーダイバーは、一般的に窒素酔いが現れる水深30メートルより深く潜らないことが大切です。
漁網に絡まったとき
ダイバーが漁網に絡まった時は、恐怖のあまりパニックに陥ることがしばしばありますが、まずは、冷静になり、最低限エアーの確保を行います。身体に絡みついた漁網は無理に取り払おうとして、複雑に絡み、離脱を困難にします。漁網が潜水器材に絡んでいるときは、器材の一部を身身体から外すことに容易に離脱することができます。絡みついた漁網を外すときには、レギュレーターは絶対に口から離さないようにし、器材や身体に絡みついた網を注意深く、ナイフなどを利用してはずします。器材や身体に絡みついた網からの離脱作業は、周囲の海水をかき混ぜることが多いため、視界の状況がだんだんと悪くなり、作業をますます困難にすることがあります。身体の動きを最小限に抑えるようにして離脱作業を行うと、網から早く、しかも容易に離脱することができます。
通航船舶が付近にいるとき
ダイバーが浮上時に安全確認を怠り、通航船舶のスクリューに巻き込まれるという事故が相当数発生しています。船行船舶のエンジン音などは、相当に深いところに潜っているダイバーでさえも、かなり明確に聞き取れます。(潜水艦のソナー音などは、潜っているダイバーにとっては、耳を傷めるほどの大音響となります)。浮上している途中でエンジン音が聞こえたら、まず一旦浮上を止め、エンジン音が遠のいたのちに浮上すれば、比較的安全に通航船舶との衝突の危険を避けることができます。また、夜間においては、エンジン音が遠のいてから浮上する措置をとるとともに、水面付近に達したら水中ライトを水面に向けることにより、水上から見れば水面全体が光って見え、ダイバーの位置を容易に船舶に示すことができます。
バディがパニックとなったとき
水中では、早い呼吸、早いキック、大きく見開いた目、立ったような姿勢での泳ぎ。などです。パニックを起こしたダイバーは、レギュレーターをはずし、もがき苦しみます。もがき苦しむため、パニックを起こしたダイバーを救助するためには、できるだけ早くレギュレーターを口に含ませるとともに、浮上させる措置をとらなければなりません。しかし、あいまいに近づくと信じられないような力でもがくダイバーに巻き込まれ二次遭難の危険性も十分あります。
バディのパニックの徴候の例
パニックの原因が何であろうと、潜水中にパニックに陥るほど危険なことはありません。というのは、パニックそのものが、矯激な肺は列、おぼれ戸言うように死につながる要素が非常に大きいからです。バディがパニックに陥っていることを知るには、常にバディの存在を確認するといった基本的なことのほかに、バディの行動、素振り、表情に対しても常に観察を怠らないことです。パニックの徴候の例としては、陸上では、急に静かになった。または、急におしゃべりになった。落ち着きがなく、そわそわした感じになった。水面では、信号やサインに応答できない。水面から顔を上げたがる。マウスピースやマスクを外したがる。水面にいるのにやたらにフィンを動かしている。
バディとはぐれたとき
バディの位置を常に把握できる状態で潜水を行うのがバディ潜水の鉄則であり、安全な潜水を行う基本となるものです。しかし、バディとはぐれてしまったら、どうすればよいでしょう。バディの発見に努めるのか、単独で浮上してしまうのか、判断の難しい場面ですが、次のようなことがひとつの判断基準となるでしょう。沈没船潜水など自分が捜索救助しなければ直接バディが危険な状態となることが明らかな場合には、可能な限り捜索を実施するが、可能な限り捜索を実施する際も索潜水を遵守するなどで事故の安全に十分な注意を払う必要があります。オープンウォーターでの潜水の場合のように直ちに危険となることが予想されないときは1分間位創作して、単独で浮上してしまってよいでしょう。単独で浮上することも、潜水前にバディと打ち合わせた上で行うべきです。
沈船潜水で迷ったときの措置
残圧を確認し、エアー切れまでの行動可能時間を算出する。水中ライトにて周囲の構造部を確認するとともに、周囲を照射することにより、バディによる発見を容易にする。音によりバディに知らせる。つまり、緊急時の音響信号(例えば、早打ち3回、遅打ち3海、早打ち3回がSOS)を決めて、隔壁などをたたいて知らせる。自力脱出が必要と判断したら、まず隔壁を探し壁に沿ってハッチ(出入口)を探せば比較的容易に出入口が発見できる。狭い船内では、しばしば上下間隔を失うことがあります。上下間隔を失った場合には、呼気の泡の上昇方向で判断する。ライトを消して周囲を熟視すれば、出入口は、明るく見えることがある。
沈潜潜水などで迷ったとき
沈潜などのように内部の構造が良く判らずに迷路化した場所での潜水は、索潜水(索を身に着けて潜水し、索から離れなければ迷うことはない)が絶対必要な条件ですが、レジャーダイビングにおいては、まあ大丈夫であろうというあいまいな考えが、索潜水といった措置をとることを怠らせ、沈船内で迷い、エアー切れ事故といった不幸なケースを招くこともあると思われます。また、索潜水を行っていただからといって、なんらかの原因で策が解けてしまったり、鋭角な構造物などに索を引っ掛けて切断してしまった場合も同様の結果となります。
潮に流されたとき
潜水を実施する場所の潮流などの状況は、潜水実施前に十分調査することは勿論ですが、潜水中に潮流に身体の自由を奪われることがあります。潮流に身体の自由を奪われるような場合は、必死に泳いで体力を無駄に消費するより、果たして自分が実際に遠方へ流されているか周囲の状況を的確につかんだり(局地的に、一定の場所のみを移動する流れもありうる)、身体を最低限軽くしたり(ウエイト、ボンベなどの重量物は、惜しみなく捨てることが、生き抜くために必要な場合もあります。)、救助者に対してできるだけ目立つように工夫したり(オレンジ、黄色のウエットスーツを着用するようにしたり、信号類を身につけるよう心がける。)、強靭な精神力で必ず助かるものと信じたり、集団で漂流する場合は、円陣を組む等発見されやすいように留意する必要があります。